ビィンティージ国産スピーカーを聴く № ７８
- リユースオーディオ モックアップ
- 2022年11月21日
- 読了時間: 5分
リビングオーディオ ＣＥ－５ａⅢ
このスピーカーのブランド名は「Ｌｉｖｉｎｇ Ａｕｄｉｏ(たぶん)」なので、「クライスラー電気」ではなく「Ｌｉｖｉｎｇ Ａｕｄｉｏ」として紹介します。
音出し初日はあまり感じませんでしたが、二日目から左右のバランスが…
どうしても、ボーカルやサックスが右に寄ってしまうのです。
右ｃｈの音が方が抜けが良く感じました。
ちなみに、今回の試聴機器は、ＡＨ！のＣＤと６ＢＱ５シングル。
電源ケーブルはＸＬＯで他のケーブル全て、ＣＡＮＡＲＥを使用です。
音の偏りは、「あれ」や「これ」やと原因を探しましたが、ただ時間が過ぎるだけ…。
左右のスピーカーで鳴り方が異なる場合は
「左右のスピーカーを入れ替えて現象を確認する」
これしか、ありませんね。👍
たまたま、抜けの良い方のスピーカーを真正面で音を聴いた時に、今まで聴いたことのない音を感じました。「ビーン」と振動する音？！ 確かソフトには入っていないはずです。
ウーハー全面の円形ペーパーがヒビっているようですが…ペーパーを剥がしてみると…
解りました。ウーハーのエッジがフレームから浮き上がり、振動で「ビビッて」いたのです。
これは、ウーハーを取外し修理するしか、あーりません。
下の写真は取り外した、ウーハーです。しっかりと、エッジはフレームに接着しました。
エッジがウーハーのフレームから浮き上がった原因は…
かなり前の持ち主が、ウーハーを取り外そうとして、取り付けビスを舐めてしまい…
他の取り付けビスの穴からフレームをこじった際に、パッキンごとエッジを持ち上げることとなり、弱っていた接着面からエッジが浮き上がったのでしょう。
実は今回、店主も全く同じことをしたから良く分かります。 笑
でも、舐めたビスの頭は金色!! ってことは ( ;∀;)
真鍮製と判断し、タガネも無いのでドリルの歯(キリ)で頭を飛ばし、そのままビスに突き入れました。
２ｍｍの歯は途中で折れましたが、太い歯で折れたビスごと押し出したのです。
折れたキリと、真鍮製のビス!!
きっと、設計者は磁気の影響まで考えていたのでしょう。
ドリルで開けた穴は、しっかりと埋木しました。
ついでに、エンクロージャー内部も見ましょうか 👐
合板製と思われる、スコーカーのバックカバーが見えます。
続いて、ネットワークも見ましょう～!!
鉄心コイル×１に空芯コイル×３、そしてコンデンサーが×４
角度を変えて 📸
ウーハーをシッカリと取り付けて、修理完了っす!!
早速、試聴を開始しました。
ＪＡＺＺから (゜o゜)
いゃあ～!! 良いです 👐
どの楽器もリアルです。
音の偏りはウーハーエッジからの音漏れだったのですね。
トランペットも細かい表現だし、ベースの弦も良いし、何よりピアノが生なましい👍
特に良かったのは『ボーカル♫』でした。
もうー!! ＮＯＯＮが店主の耳元で歌ってくれているみたい。
底中高の全てのユニットから流れる『ボーカル』は、とても色っぽい。
さぁ～!! マイスターミュージックはどうでしょうか (゜o゜)
もう、聴きながらスピーカーの位置調整を、スピーカー側から指示されました。
意味、分かりますか？？？
店の試聴位置は固定されています。
きちんと、音像がまとまるスピーカーの位置があり、ＣＥ－５ａⅢは鳴り方でその位置を示しました。
どの曲を聴いても、各楽器のディテールの細かさや「艶」まで!!
パイプオルガンもすばらしい 👐
ステージ展開の「奥行」、「左右の拡がり」、「高さ」と、すばらしい演奏を聴かせてくれました。
そう!! 「これが３ウェイの鳴り方か？？？」と思うほどです。
目を閉じたけで「これは寝てしまうな…」と思いつつ…十五分も寝ました。
なお、セッティングは、硬めの木製スタンドにヒバキューブを載せてあります。
まとめまする。
半世紀ほど前に作られたスピーカーが、このように素晴らし音楽を奏でるとは、信じられない店主です。
このエンクロージャーサイズであれば、無理に３ウェイにしなくても、フルレンジ一発のシステムでも良いはずですが…あえて、３ウェイにした意味は「フルレンジ」を超える３ウェイを目指したのだと思います。
コンパクトなエンクロージャーの寸法で、中域が厚く高低域に不足ないフルレンジでしょう。
ネットワークの弊害は、音源を狭めるために「小型エンクロージャー」とバッフルに取り付けた「アルミ製アングル」での「囲い」で克服したのかも知れません。
なにより、音に厚みを持つ「アイデン」のユニットを採用していることも成功の秘訣でしょう。
検証するものは何もありませんが、音色が揃えられていることは、ツィーターも含め、全てアイデンのユニットが使われていると推定できますね。
個々のユニットが鳴っているのが分かります。
しかし、音の厚みがカバーしているのか、まったく気にならないのです…。
小型エンクロージャー構想は、ＬＳ－１１ＥＳも同じような気がします。
今回は、リビングオーディオのＣＥ－５ａⅢを、やっと紹介できました。
店主、このスピーカーの鳴り方が大好きです。
ＣＯＲＡＬのＯＥＭユニットもすばらしいですが…
胸が切なくなるほどな、艶っぽい楽器の再生音…。
スコーカーを中心とした音作りで、特に存在感のあるピアノ🎹がすばらしい!!
クロストークの白い森の音楽際も、ピアノとサックスが超自然でした。
Ｙさま!!、お譲り頂き感謝申し上げます!! すばらしい音でした。👐
ＣＥ－５ａⅢは、Ｍｏｃｋｕｐで試聴できますが、既にお客さまから「I want 」の声も聞こえています。
試聴は、ぜひ!! お早めにどうぞ!!
※ このスピーカーシステムは完売いたしました ※
次回も、お楽しみに!!
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